ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.19(2015/09/12〜13) D

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(Update:2015/09/17)

 

【雪渓上部 U、モーグルコース・ポールセットなど】

雪渓上部左側 − 上級者限定

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。

 

昨年同時期の下端部分 − すでに落書きの岩が
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.19(2014/09/13〜14) C
今週の下端部分 − 落書きの岩がまだない
今年は下端部分の雪解けが遅い

下端部分からの様子。昨年はすでに落書きの岩がありますが、今年はまだ見当たりません。昨年は2週間前に、2013年は同じ週に、2012年は3週間前に姿を現しましたので、例年と比べても、雪解けがかなり遅いことがわかります。

 

【レーン@】から【レーンE】まで

先週と同じく、今週もアルペンレーサー、アルペンボーダーなど様々なスタイルの方がお越しになり、バーンを分けて滑走されていました。下から見て右から左に、【レーン@】モーグルバーン・モーグルバーン(ネギ) → 【レーンA】アルペンのポールセット → 【レーンB】モーグルバーン → 【レーンC】フリー滑走 → 【レーンD】ジュニアの基礎練習 → 【レーンE】アルペンボードと、6つのレーンに分かれていました。

なお、例年だと、中央部分は滑走できません。理由についてはこの後の【レーンD】で説明いたします。

 

【レーン@】 − モーグルコース

【レーン@】 こちらの画像は一番右側のモーグルバーン。8月上旬から滑走していた一番古いコースで、すでに上部の数コブはなくなり、隣から岩が近づいてきましたので、滑走できなくなる時期が近づいてきました。

 

【レーン@】 − モーグルコース(ネギ)

その左には新たなモーグルコースを作ろうと、マーカーをセットしています。常連の中で「ネギ」と称しているもの。ただ、この日はネギを植えただけでコブができるところまで成長していません。

 

そろそろ時期? − 長年の赤いパンツは膝をパッチワークで補修

そのネギマーカーを滑るこちらの常連...「そろそろ、時期が来たと思って、今日は赤いパンツを履いてきました。もう何年も使用していますので、膝が敗れちゃって、パッチワークで補修しました。」

 

2009ハイマツ帯を縁取るウラジロナナカマドの紅葉
2009ノリクラ雪渓カレンダー Vol.20(2009/09/26〜27) C
2012年のハイマツ帯を縁取るウラジロナナカマドの紅葉
2012ノリクラ雪渓カレンダー Vol.22(2012/10/06〜07) C
2013年のハイマツ帯を縁取るウラジロナナカマドの紅葉
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2013/10/05〜06) C
2014年のハイマツ帯を縁取るウラジロナナカマドの紅葉
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.21(2014/09/27〜28) C

「そろそろ時期...」と、おっしゃるのはこちらの画像をご覧いただくと一目稜線。
9月下旬から10月上旬にかけて、赤くなったウラジロナナカマドがハイマツ帯を縁どる見事な紅葉が眼下に広がります。その様子を定点撮影する際、ご覧のような同じシチュエーションで行っているからです。

今年の紅葉も同じような撮影ができることを期待したいところで、常連のスキーヤーの方にも、例年通り、赤パンツでご出演よろしくお願いいたします。

 

【レーンA】

【レーンA】さらに左にはアルペンレーサー。

 

【レーンB】

【レーンB】はモーグルライン。

 

【レーンB】 − 長さは31コブ×94メートル(ピッチ:3メートル)

長さは31コブ×94メートル(ピッチ:3メートル)。ただし、翌日に手直しが行われ、数コブ減少しているとのこと。

 

手直ししたのは、後半のコブがあまりにも細かすぎたためで、長さは変わっていないようです。

 

【レーンC】

【レーンC】はフリー滑走。

 

シャトルバスの始発便から最終便まで滑り込む

いつもシャトルバス始発便でやってきて、最終便まで滑り込むということですから、そのパワーは見事なもので、実際の滑りもご覧のとおりパワフル!

 

【レーンD】

【レーンD】はジュニアの基礎練習。

 

今年は下端部分積雪が多く均一な斜度 − 【レーンC】と【レーンD】は例年だと落ち込みがひどく滑走できない

ジュニアは下方に見える二人です...先ほどの【レーンC】と【レーンD】の雪渓中央部分は、例年だと下半分の落ち込みが激しく滑走困難な状態ですが、今年は下半分の積雪が例年よりも多いため、斜度がほぼ均一のため滑走可能です。その為、中央部分が毎年滑走できるわけではありません。

 

【レーンE】 

【レーンE】 こちらが一番左側になります。常連のアルペンボーダーの方々ですが、いつも時間に間に合わず、最後のコース整備の様子だけお伝えします。北側の【レーン@、A、B】が滑走困難になった場合、中央部分(【レーンC、D】)は滑落の危険性があるため、【レーンE】へと移動します。(今年に限っては、中央部分も滑走可能)

特に10月以降の滑走は【レーンE】しか滑走できない状態になる確率が高いと考えられます。(ただし、今年は北側部分も最後まで滑走できると考えられます。)

 

昨年同時期の上端部分
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.19(2014/09/13〜14) C
先週の上端部分
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.18(2015/09/05〜06) C
今週の上端部分
昨年より1週間以上早い雪解け

こちらは上端部分。左上は昨年同時期の1週間後、右上は先週です。先週より高さ50センチほど雪解けが進み、左上よりやや進んでいる様子がみられます。そのため、先週よりも雪解けがすすんで、昨年より1週間以上早い雪解けです。

大雪渓全エリアの中で、昨年より雪解けが進んでいるのはこの箇所だけです。

 

上端から−雪渓下端まで133メートル、過去最長

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は133メートル。2014年は100メートル、2013年は128メートル、。2012年は75メートル、2011年は79メートル、2010年も79メートル、2009年は91メートル、2008年は113メートル、2007年は85メートルでした。昨年より2週間以上遅い雪解けで、過去最長の長さとなっています。

春先は激しい雪解けにより、積雪量が例年より1ヶ月早く減少してしまいましたが、その後は雪解けスピードが徐々に遅くなり、8月上旬頃から逆転して昨年よりも多い状態になってきました。

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