第11回 乗鞍天空マラソン
(2016/06/18〜19) @
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(Update:2016/06/30) |
昨年は10年の節目を迎え、また新たな1年を刻むこととなった今年の乗鞍天空マラソン。6月第3週目に開催されるため、梅雨の時期と重なって、残念ながら天候に恵まれないことが度々あって、雨降りのジンクスが付きまとうのは残念なこと...でも、今年はそんなジンクスを払しょくできる良い天候に恵まれました。
乗鞍天空マラソンは、冬季閉鎖中の県道乗鞍岳線を利用して行われ、観光センター(標高1500m)をスタートし、大雪渓(標高2600m)を折り返し、三本滝(標高1800m)をゴールとする、全長30km、合計標高差1500mのマラソンレースです。平坦な部分がほとんどなく、折り返し後は膝い負担のかかる下りばかり...「ドM」なレースですが、ゴールした選手の多くは「来年も出場したい」と、おっしゃるほどです。
それでは、今年の天空マラソンの様子をお伝えします。なお、第1回大会からの昨年大会までの様子は、乗鞍天空マラソン特集からご覧になれますので、今後、出場を検討されている方、過去を振り返ってご覧になりたい方はぜひともご覧ください。
【6月18日(土)、大会前日の受付会場】
大会会場の観光センター前駐車場 | 明日は選手走行時間帯に通行止めが実施されます |
南側は駐車不可 | 北側は利用可能 |
レース前日の6月18日(土)、大会受付が観光センターで実施されます。観光センターは大会会場となるため、駐車場の南側半分は駐車不可ですが、北側半分は利用可能ですので、こちらの車を止めて、大会受付の手続きをして下さい。
また、明日は観光センターから三本滝まで7:30分以降通行止めになります。選手用駐車場として指定されているすずらん橋駐車場(第3駐車場)は、通行止め区間内にありますので、早めにお越しいただくようお願いいたします。
コース地図は、ノリクラガイドマップ天空マラソン版 でご確認ください。地図上のエイドステーションなどにある赤丸●や青丸●のアイコンをクリックすると、その付近の様子がポップアップで表示されるようになっていますので、初めて参加される方には参考になるかと思います。
【6月18日(土)〜6月19日(日)の大会日程】 |
<日時> | <実施項目> | |
6月18日(土) | 10:00〜16:00 | トレイルラン(乗鞍高原内の指定コース、自由参加) |
13:30〜17:00 | 選手受付(乗鞍観光センター) | |
6月19日(日) | 6:30 | 天空ウォーク参加者バス出発(乗鞍観光センター→大雪渓) |
7:00〜7:30 | 手荷物預かり(三本滝ゴールで受領) | |
7:40 | 開会式(乗鞍観光センター) | |
8:00 | スタート | |
13:00 | ゴール制限時間(三本滝レストハウス) | |
(ゴール後) | 選手送迎(シャトルバス、三本滝→乗鞍観光センター) | |
13:00 | 閉会式・表彰式(乗鞍観光センター) | |
【参考 −エントリー期間】 2月10日(水)〜4月30日(土) 定員2000名、入金先着順で定員早期締め切りあり |
こちらが大会の主な日程。本日6月18日(土)は、自由参加のトレイルラン(10時〜16時)と、受付(13時30分〜17時)が行われます。
13時30分受付開始(観光センター2F講堂) |
大会受付は、観光センター2階の講堂。例年だと、受付時間が近づくにつれて、選手の方々の長い列ができますが、今年は混雑もなくスムーズ。
ゼッケンを受け取る − グループ代表による一括受付もOK |
ご自宅に郵送されたゼッケン引換証にあらかじめ署名・捺印を記入して、該当するゼッケン番号のコーナーへ提出し、ゼッケンとパンフレット類を受け取ります。大会受付は本日のみで明日の大会当日は実施しておりません。しかし、代理受付も可能ですので、グループで参加される方は代表の方が一括して受け付けすることも可能です。(今年から明記されるようになりました。)
参加賞(Tシャツ) | 今年のTシャツはこんなデザインです |
受付を済ませてすぐ隣のコーナーに回り、参加賞のTシャツを受け取ります。申請時にサイズを申告していますので、係員がそれを確認して手渡してくれます。今年のTシャツのデザインは右画像のとおりグレーを基調としたもの。
Tシャツを見せてくださったこちらの方は今年で3回目、「ほんとは3時間切りたいんですけどね〜なかなか...」。ノリクラが好きでヒルクライムで通い続ける中で、「天空マラソン」というものを知る機会があって、そこからマラソンの練習を始められました。
今年もヒルクライムにマラソンとノリクラ通いが忙しい...5月15日の乗鞍スカイラインオープンからノリクラシーズンが始まり、すもも祭り(5月22日)に天空マラソン(今回)と、ノリクラでの行事はすべて参加し、秋の紅葉までノリクラシーズンを過ごされます。
明日の手荷物を入れる袋の用意 |
さらに隣のコーナーでは、明日の手荷物を入れる袋へゼッケン番号と氏名を記入します。手荷物はゴール地点の三本滝か観光センターで受け取るもので、折り返し地点の大雪渓やコース上で受け取ることはできません。そのため、レース中に必要なもの(雨具・防寒着・ドリンク類)は持参していただく必要があります。
手荷物用袋にゼッケン・氏名を記入する | 「一回走りたいと思いながらも機会がなくて...」 |
隣の選手の記入方法を見ながら、同じように記入されているこちらの方。
「初めてなんです。一回走りたいと思いながらも機会がなくて...このコースは走ったことがないんですが、ずーっと坂なんですよね〜。」、一般的なマラソンにはよくご参加とのことですが、上りっぱなし・下りっぱなしというコースレイアウトの大会はそれほど多くないため、初めて参加される方の多くは、未体験ゾーンへの戦々恐々・興味津々の相反する感覚をお持ちのようです。
天空ウォークの受付 |
こちらは天空ウォークの受付。天空ウォークは、選手より先に折り返し地点の大雪渓に向かい、大雪渓より下山しながらすれ違う選手を応援する企画で、事前予約と参加費が必要です。(定員70名、参加費2000円)
他の天空ウォーク参加者と一緒になって、すれ違う選手の皆さんに声援をかけながら、大雪渓から三本滝まで歩くのですが、標高2600メートル大雪渓から標高1800メートルの三本滝までは12kmの距離があり、ある程度の体力が必要となります。また、全コース下り坂ですから、特に膝への負担に懸念がある場合は、注意が必要です。また、もし明日が雨の場合、選手への負傷の懸念から傘の使用はできないため、レインウェアの着用が必須です。下りとは言えども、ほぼ登山に近いと考えたほうがよいでしょう。
昨年大会の翌週に知って 1年間トレーニングに励んだご主人を応援 |
今回はレースに初参加するご主人の応援に天空ウォークに申し込まれました。そのご主人は、「昨年の大会の翌週、休暇村に宿泊した時、『こんな大会があるからどうだ!』って言われたんですよ〜。それから練習を始めて、実際のコースも走ってみたら、なんとか上まで行けちゃったので、今年はエントリーしてみました。」
応援があるとやる気が違いますよね〜とお聞きすると奥様が、「でも、最近、主人調子悪いって言っているんですよ。でも、明日は天気がよさそうなので、何とかなるんじゃないでしょうか(笑)」
大会コースは冬季閉鎖で試走できず、かなり過酷なコースなので、初めて参加の方は本当に完走できるかかなり心配になります。実際の棄権者数は正確に把握できていませんが、大雪渓までのフルコースで実施された第9回大会で50名前後と聞いておりますので、大半の方が完走できていると考えられます。
昨年はフルコースじゃなかったので リベンジ |
今回で7回目の参加 これからも何としても出場したい |
昨年初めて参加され、今回2回目の左の方。「今年はやめておこうかと思いましたが、去年がフルコースじゃなかったので、今年も参加することにしました。」 やはり、出場するからには、フルコースを体験しておきたい!と思う方は多いことと思います。
そして、第5回大会から7回目の参加...最初は夏スキーで大雪渓を滑っていて、当WebSiteを大雪渓の積雪状況などをチェックされる中、天空マラソンという存在を知って、「じゃ〜走るしかない!」というのが最初のきっかけ...あまり長距離を走るのは好きじゃなかったそうですが、今となっては長距離をゆっくり走る方が好き...「だから6月第3週の日曜日は何とか休みを取って参加したいと思っています。」と、おっしゃってくださいました。
今年はエントリー数が1710名と、昨年より500名ほど減少してしまいました。
その原因についてこちらの方々にお聞きすると、「他の大会と日程が被っているわけではありませんが、やはり2回連続雨だったのが影響していると思います。特に昨年は距離が短くなから...」と、おっしゃってくださいました。
そして、明日の目標についてお聞きすると、「明日は完走は当たり前!サブスリー目指して頑張ります(笑)!」と、ガッツポーズ!ちなみに、一昨年大会(※)のサブスリーは、男子は完走者1278名中157名で12.3%。女子は完走者350名中8名で2.3%でした。(※ 昨年大会は短縮コースにつき、比較できません。)
大会DVDの申込み(放送ダイジェスト、固定カメラ画像) − 放映は長野朝日放送 7月3日(日)15:55〜16:25 |
こちらは大会DVDの事前予約コーナー。本大会は長野朝日放送にて7月3日(日)15:55〜16:25に放映されます。ただ、長野県エリアのみの放送ですので、県外の方はこちらの大会DVDを購入されるのもよいかと思います。放送のダイジェスト版とスタート地点や折り返し地点の固定カメラ映像が収録されています。
モニターに映し出されているのは昨年大会の様子。昨年も出場されたという左の選手は、ご自身が登場されるシーンをチェックされていまいた。
梅雨明けを思わせるような青空 |
受付を済ませて、会場を出ると、梅雨明けを思わせるような青空。
第2回大会から出場 | 「今年のTシャツ...デザインがねぇ〜〜」 |
昨年は欠場されたものの第2回大会から出場されているこちらの方。「今年のTシャツ...デザインがねぇ〜〜」と、ちょっと言葉を濁していらっしゃいました。他の参加者も同じようなご意見がありましたが、「どこの大会の第何回大会に出場したのか」ということが明確にわかるデザインが好まれているようです。
昨年の第10回大会では、天空のテンと開催数をひっかけた「TEN」のデザインがあしらわれ、これまでは開催数をデザインしたものが踏襲されてきただけに、その期待が大きかったのかもしれません。
屋外の出店ブース − 真夏のような暑さ | バンダナ・サンバイザーなど暑さ対策グッズに注目が |
気温は21℃と決して高くはありませんが、日差しが強く、真夏のような暑さ...屋外の出店ブースでは、明日もよい天候になるとの見込みから、バンダナ・サンバイザーなどを手に取る様子がみられました。
「これいいなぁ〜」 | ボトルがたくさん入るベスト − 暑さが気になる明日のために |
「これいいなぁ〜」と、手にするのはボトルがたくさん入るベストタイプのトレランザック...暑さが気になる明日にはもってこいのアイテムです。
そして、お誕生日プレゼントということでお二人からプレゼントされました...ということは、明日は絶対にこれを着用して良いところを見せなければ...(笑)
雪の壁を2年ぶりに見られるのが楽しみ =2年連続の雨は辛かった= |
「明日の目標は完走。雪の壁を2年ぶりに見られるのが楽しみ、でも今年は暖冬で雪の壁が低いのが残念...ということはまた来年も来なくっちゃいけないってこと(笑)。」と、笑顔で答えてくれたこちらの方々。
昨年の大会を振り返ってお話をお聴きすると、「やはり、2年連続の雨は辛く、特に去年は寒くて耐えられなかった人も多かったようです。私の周りでも今年の出場を取りやめた人が多かったです。あの天候だとエイドを楽しむというところではなく、補給食にも雨が入って台無しだったけど、急遽お湯を沸かしてくれるなど臨機応変にやってくれてるなぁ〜っていうところがよかったですよ。あそこでお湯がなかったら耐えられなかった。だから、寒さに弱い人には辛い大会だったと思いますよ。」
大雪渓折り返し地点は天候に左右されますが、悪天候・寒さについてはほぼ毎年挙げられ、この問題に対して、もう少し力を入れて対策する必要があるのだと思います。悪天候・寒さへの対策は、参加者減少を食い止めるという面のほかにも、低体温など参加者の安全面からも重要かと考えられます。
【過去大会の天候・エントリー数】 |
回数 | 開催日 | コース | 天候 | エントリー数 | コース変更 | 大会特集 |
第1回 | 2006/06/25 |
三本滝−大雪渓−三本滝 |
くもり | 330 | クリック! | |
第2回 | 2007/06/24 | 雨 | 700 | クリック! | ||
第3回 | 2008/06/29 | 大雨 | 冷泉小屋折り返し | − | ||
第4回 | 2009/06/21 |
観光センター−大雪渓−三本滝 |
雨 | 1150 | 位ヶ原山荘折り返し | クリック! |
第5回 | 2010/06/20 | 晴 | 1380 | クリック! | ||
第6回 | 2011/06/18〜19 | くもり | 1807 | クリック! | ||
第7回 | 2012/06/23〜24 | 晴 | 1978 | クリック! | ||
第8回 | 2013/06/22〜23 | 晴 | 2183 | クリック! | ||
第9回 | 2014/06/22〜22 | 雨 | 2174 | クリック! | ||
第10回 | 2015/06/20〜21 | 雨 | 2202 | 位ヶ原山荘折り返し | クリック! |
こちらは過去の大会の天候状況を示したもの。天空マラソンには雨のイメージがつきものですが、実際には雨の大会は全体の半分で、コース短縮は3回のみです。
これからトレランコースへ |
これからトレランコースを走りに行かれるというこちらの方々。
トレランコーススタート地点 |
全員で24名という大所帯...皆さんどういうお仲間なんですか?と お聴きすると、「ラーメンが好きで、お店の宣伝で...」と、答えかけたメンバーに「ちゃうちゃうっ...(笑)」と突っ込みが...結局わからず仕舞いでしたが、まぁ〜朗らかな関係だから良いんでしょうね。
行ってきます!、一の瀬を回る10kmコース |
トレランコースは観光センターから一の瀬を回る約10kmのコース。「本番よりもこちらのコースのほうが楽しい。」とおっしゃる方も多く、人気のコースになっています。
明日のレースは雨さえ降らなければ...快晴なんて贅沢は言わない |
明日は久しぶりに良い天候のもとでのレースになりそうです。完全な快晴でなくても雨さえ降らなければ、それ以上の贅沢は言いませんから、「雨の天空マラソン」の汚名だけは返上したいものです。
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