ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.1(2007/05/12〜13) E
【雪渓下部】
ここからはいつもご紹介している大雪渓の様子をお伝えいたします。
左の画像は大雪渓入口から雪渓下部を撮影したもの。3月から増加し続けた大雪渓の積雪も、この一週間でかなり減少しています。右の大雪渓から下の様子を見たときも、トイレ付近から宝徳霊神バス停方面に伸びる尾根のハイマツがかなり目立つようになって来ました。
大雪渓入口の看板 | 先週に引き続きバス停の先端はありません |
左の画像は、大雪渓入口のすぐ左側の看板で、積雪量は先週より30センチ程度減少しています。先ほども申し上げましたが、3月以来、初めて減少に転じました。そして、看板の右側に位置するバス停の先端は先々週の段階で全く隠れてしまい、手で5センチ程度、周辺の雪を削っても、全くわからないほどでした。
それが、今週になって一気に現象し、おそらく30センチ近くは雪解けが進んでいます。
2006
ノリクラ雪渓カレンダーVol.1(2006/05/15) B |
こちらの2枚は昨年の様子。今年と比べ、バス停が完全に雪の中で、左の画像の看板周辺も雪が若干多いことがわかります。ただ、よく見ると、今年と比べて、昨年のこの時期は、かなりハイマツ帯が出始めていることがわかります。
トイレ前 | いたるところで深くまで踏み抜く |
トイレ前の駐車場の縁が完全に雪解けで姿をあらわし始めました。この付近は注意して歩かないと、右のようにかなり深くまで踏み抜きます。ひざより上まで脚が入ってしまうこともしばしばです。
県道乗鞍岳線 | 大雪渓正面駐車場 |
先週までははっきりと道路の位置がわからなかった県道乗鞍岳線も、駐車場縁の岩が頭を出し始めましたので、道路の位置がある程度わかるようになって来ました。昨年はほぼ完全に雪の下だった大雪渓正面駐車場のアスファルトが今年は見えていますので、この付近に関しては若干雪解けが早いようです。
ただ、先ほども申し上げたように、今年はハイマツ帯の出現がまだ遅く、全体的には昨年よりも多い状態です。
13日(日)の大雪渓は五里夢中 |
雪渓下部の取材の翌日の5月13日(日)は、かなりひどい濃霧。自分自身がどこにいるのかすらわからない状況となりました。13日(日)の様子は、後ほどお伝えいたします。
【雪渓上部】
雪渓上部全景 | 雪渓中段(魔利支天岳) |
雪渓下部から山麓側ではかなり雪解けが目立つ状態でしたが、右の雪渓上部全景は、先週とほとんど変わりありません。また、左上の稜線上の丸いピークは、蚕玉岳ですが、ここの山肌は昨年よりも明らかに雪付きがよい状態です。
右の画像の魔利支天岳は先週から比べると、西側斜面を中心に雪解けが目立ちますが、それでも昨年よりも雪付きの状態はよいようです。
【肩の小屋】
こちらは肩の小屋
このあたりは絶えず風が吹き抜ける場所で、左の画像の左から右へ(西から東へ)吹き抜けます。したがって、コロナ観測所の左側(西側)をご覧になるとお分かりかと思いますが、風当たりの強い面の雪付きが悪くなっています。
肩の小屋周辺では、石垣の手前の積雪が、先週よりも若干減少しています。
大雪渓への登山道(下り) |
ここは肩の小屋から大雪渓に続く登山道に下りる箇所。石が出始めました。3月の頃は一時的に見えたことはありましたが、それ以降は雪に覆われていました。
ご覧のようにありとあらゆるものに、霧の粒が着雪します。速報でもお伝えしましたが、このような岩だけでなく、帽子・ウエア・手袋など全身真っ白で、これが大きくなれば、いわゆる「えびのしっぽ」と呼ばれるものになります。
肩の小屋の屋根は、横方向で30〜50センチ程度雪解けしています。これだけの大きな変化は、今シーズンに入ってこの1週間が最初です。
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