ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.16(2015/08/22〜23) @

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(Update:2015/08/27)

 

ノリクラの夏はまだ終わっていませんが、「真夏」は完全に終わったように感じられる今日このころ...あっという間に日中も長袖じゃないと過ごせないという季節がやって来ます。「秋の日はつるべ落とし」という事がありますが、「まだ8月でしょ!」と思って油断をすると、季節の変化の速さに驚かされます。

8月22日(土)は、午前中は霧雨濃霧で午後から回復。この天候のため、平日並みの人出で、シャトルバスは各便1〜2台運行。それでも、ヒルクライマーは138台もお越しになり、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍を1週間後に控えて、練習走行にお越しになった方も多かった模様です。また、大雪渓のバーンは先週までとは異なって、スプーンカットが目立ち、氷柱も所々で散見するようになってきました。バーンが冷え込んで硬くなってきたための現象で、秋に一歩近づいた証拠でもあります。

8月23日(日)は、はっきりしない天候。乗鞍高原は曇り空の朝から始まりましたが、雲間から望む山頂方面はしっかりと朝日が差し込んでいる様子が見られ、大雪渓方面は乗鞍高原に垂れ込める雲の上となり、今日のご来光バスの乗務員さんは「こんなに見事な日の出・雲海はノリクラに来て初めて!」と感動されるほどでした。ただ、その後は山頂方面へ雲が湧き上がるようになって、曇ったり晴れたりを繰り返す状況。大会最終日曜日で今日も数多くのヒルクライマーがお越しになり、また、山頂方面への登山客も夏休み終盤を迎えて家族ずれの姿が目立ちました。

大雪渓は、全体的には雪解けがさらに遅くなって、昨年よりも積雪が多い状況になってきました。
雪渓上部左側が1週間早い雪解けですが、それ以外のところでは昨年と同じか1週間程度遅い状態。雪渓上部右側、雪渓中段の下半分、雪渓下部はまだ滑走可能。また、雪渓上部左側は過去最高の長さが見られます。今後は雪渓上部左側がメインになってきますが、急斜面のため上級者・経験者限定で、これからノリクラデビューはお勧めできませんので、ご了承ください。

それでは、22日(土)〜23日(日)までの様子をご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【観光センター前駐車場】       【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 T(乗鞍高原〜三本滝ゲート)】
Page-2 : 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景とヒルクライマー U(三本滝ゲート〜位ヶ原山荘)】       【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景とヒルクライマー V(位ヶ原山荘〜大雪渓)】
Page-3 : 【雪渓下部 T】
Page-4 : 【雪渓下部 T】       【雪渓中段】
Page-5 : 【雪渓上部 T】       【雪渓上部 U、モーグルコース】
Page-6 : 【肩の小屋、剣ヶ峰登山、雷鳥の親子】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>
  
   
●参考資料●
(マイカー規制・シャトルバス・乗り換え駐車場) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報     ノリクラガイドマップシャトルバス乗換駐車場
(周辺地図) −  ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版)     ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版
(ヒルクライマー向け情報) − 【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い】(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)  【自転車事故多発地帯 − ここは気を付けて】
(各種情報) − 2015シーズンの道路交通・各施設の営業再開予定と乗鞍岳春山アクセス方法

  

 

【観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

8月22日(土)、早朝6時の観光センター前駐車場。5時にお届けした当日の速報よりも青空が広がっています。気温は17℃、若干湿っぽい空気のため、冷え込みなどは感じません。駐車台数は55台と先週までの状況から考えると少なめ...ただ、今後、夏休みが終了すると、人出はこの程度に落ち着きます。

 

雨が収まり雲間に青空 − でも天気予報通りには推移しない

昨晩から断続的にパラパラと雨が降る状況が続いていましたが、5時過ぎから雨が止んで、朝日が差し込むようになってきました。今日の天気予報は曇り。ただ、午前中は前線の影響がみられるとのこと。そのため、天気予報通りには推移しない状況となります。

 

タクシーはシャトルバス始発便より先に出発

今日もいつものように朝一番からタクシーがお客様がやってくるのを待ちます。単なる移動手段だけではない何かが得られるかもしれません。

 

シャトルバス始発便 − テントがあるのは観光センターと三本滝だけ(傘も持参すると便利)

そして、シャトルバスの始発便が到着。ちょうどこの時点ではほとんど雨は収まっていますが、シャトルバス乗り場でテントがあるのは観光センター前と三本滝だけですから、それ以外のバス停から乗車の場合は折り畳みの傘などがあってもよいでしょう。登山では傘の使用はご法度ですので、レインウエアが主体となりますが、ちょっとしたバスの待ち時間などでは傘を利用したほうが体温低下を防止するのに役立ちます。

 

まぶしい朝日と厚い雲と雨

時折、まぶしいくらいの朝日が差し込んだかと思うと、再び空全体が厚い雲に飲み込まれる。そしてパラパラと雨が降る...雲は決して低くないため、山頂付近は雲海の上の快晴という事は考えにくく、単に天候が不安定という状況が推測されます。天候が不安定なときは雷によるAMラジオの雑音にも注意したいところ。ただ、今日はそのような現象はありませんでした。

 

自転車の準備

観光センターにお越しのマイカーは少なめですが、自転車の準備を始める様子はやや多め。

 

畳平目指して! 初めての方にいろいろアドバイス

初めてノリクラにお越しの方もいらっしゃるとのこと。おそらく、今日は雨に降られることも想定しながら、畳平に向けて出発となります。今日のような細かな雨が降ったりやんだりする状況では、必ずしもレインウェアが必要とは限りません。雨による冷却が発汗とのバランスが取れているうちはよいものの、ただ、冷え始めると濡れている分、一気に寒さを感じるようになりますので、そのあたりの調整が経験などによるところでしょうか...

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 T(乗鞍高原〜三本滝ゲート)】

鈴蘭バス停のカエデ −今年も早々に紅葉が始まる

それでは、大雪渓までの沿道の様子をご覧ください。こちらは観光センターを出てすぐのところにある、鈴蘭バス停付近のカエデ。すでに紅葉が始まっています。こちらのカエデは、他のカエデよりもいち早く色づきが始まりますが、例年と比べても、今年は若干早い状況かと考えられます。

 

さらに進んで、善五郎の滝 駐車場付近。

 

ススキの穂 − まだ花開いていない

ススキの穂が赤くなってきました。いわゆる「穂」になるためには、これから花が咲かなければなりません。おそらく、次週末には「咲いたススキ」をご覧になれるかと思います。

 

Mt乗鞍 第3駐車場 − 右側のゲレンデサイドヘ

そして、Mt乗鞍 第3駐車場(すずらん橋駐車場)の道路を挟んだ反対側(右側))のゲレンデサイドを見てみます。

 

オニユリの見頃が続く

やまぼうしゲレンデは先週と同様、オニユリの見頃が続いています。

 

ウメバチソウ 二つ花に違いが見られる

しかし、その足元をよく見ると、ウメバチソウが咲き始めたことに気付きます。高山植物のコウメバチソウとほぼ同類です。、同じ仲間の花でも、通常は山麓のものが開花したのち、高山帯のものが後で咲くのが一般的ですが、こちらのウメバチソウと高山植物のコウメバチソウは、ほとんど開花の時期が同じです。さて、右の二つのウメバチソウ。若干の違いがみられるのがお判りでしょうか?

 

雄しべの花糸が伸びて花粉を出す(1本目) 最後の雄しべの花粉が終わると柱頭が姿を現す
=自家受粉を避ける仕組み=

ウメバチソウの雄しべは興味深く、一本ずつ、花粉を出します。左の画像では、手前の雄しべの花糸が伸びて、花粉を出します。その後、雄しべは反り返り、次の雄しべがそれを繰り返します。そして、最後の雄しべが花糸を伸ばして花粉を出すと、最終的に雌しべの柱頭が姿を現します。雄しべが花粉を出すタイミングと、雌しべ(柱頭)が姿を現すタイミングがずれることで、自家受粉を避ける仕組みができています。

 

休暇村 − バス停にテントはないので雨の日は傘が必要

こちらは休暇村。バスを待つ方々も、降ったりやんだりする雨の中、急いでザックからレインウェアを取り出して羽織る様子がありました。なかなか天気の読めない日は、出発前からレインウェアを着てしまったほうがラクでしょう。特にレインウェアのパンツはちょっとでも天候に不安があったら、真っ先に履くべき...大きな登山靴を履いていると結構面倒なものですから、出発前に履いてしまいましょう...

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