ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.22(2015/10/03〜04) G

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(Update:2015/10/08)

 

【紅葉情報−摩利支天〜三本滝(標高2000〜1800m付近)】
★見頃(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★

摩利支天付近

前頁の28号カーブ下から直線部分も含めて標高約2000メートルの摩利支天付近は、全エリアの中で発色・ボリュームが最もよく、厳格にいうと、今週の見頃のエリアはここだけといってもよいほどです。

 

28号〜33号カーブ

つまり摩利支天の停留所を挟んで前後2〜3カーブが最も良いエリアでしょうか。(28号〜33号カーブ)

 

かもしかゲレンデ上部

さらにオススメは、かもしかゲレンデ上部。こちらへの行き方は、2ページ目でお伝えしておりますので、合わせてご覧ください(藪漕ぎ・熊注意)。

 

三本滝上 かもしかゲレンデ

三本滝上や車道沿いのかもしかゲレンデも見頃・ピークの状態となりました。三本滝上はバス停からやや離れていますが、右の画像のかもしかゲレンデ、また、前述のかもしかゲレンデ上部は三本滝ゲート(三本滝停留所)からのアクセスとなります。

 

かもしかゲレンデから −カラマツの紅葉はまだこれから

かもしかゲレンデから乗鞍高原・休暇村方面にはカラマツ林が広がります。一部で色づき始めているものの、カラマツの紅葉はまだまだ先のことで、10月20日以降が見頃となるはずで、カラマツの紅葉でノリクラの紅葉シーズンが締めくくられます。

 

【紅葉情報−乗鞍高原、一の瀬園地(標高1500m付近)】
★色付き始めです(例年の見頃:10月中旬)★

昨年の鈴蘭橋
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2014/10/04〜05) @
今週の鈴蘭橋
昨年よりもやや遅い

乗鞍高原でも紅葉が進んできました。こちらは鈴蘭橋の様子。昨年と比べると若干遅れ気味。乗鞍高原の各所で見ると、昨年とほぼ同じ個所と、やや遅れている箇所がみられるようです。

 

昨年の夜泣峠
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2014/10/04〜05) @
今週の夜泣峠
ここは昨年と同じ色づき

夜泣峠では遅れはなく ほぼ昨年並みであることがわかります。逆に昨年よりも進んでいる箇所はなさそうです。

 

一の瀬園地入口

こちらは一の瀬園地入口。観光センター交差点を南進1.5kmの地点です。

 

一の瀬は昨年より遅れ気味

一の瀬園地は全体的に昨年よりも遅れ気味の模様。一の瀬で一番注目は大カエデですが、一の瀬の一番南(奥)にあります。

【一の瀬大カエデへの行き方1/3】

一の瀬園地入口 座望庵駐車場

一の瀬大カエデへの行き方ですが、先ほどの一の瀬園地入口をさらに南進すると、左側に座望庵駐車場(砂利の大きな駐車場)があり、それをさらに直進します。

【一の瀬大カエデへの行き方2/3】

この先乗鞍上高地スーバー林道 A線 −道幅が細くなる 手前に車が止められる

途中を省略しますが、ご覧のように道が狭くなってその手前に車が数台止められる場所がありますので、こちらに車を止めてここからは徒歩で、牧場内の砂利道に進みます。

【一の瀬大カエデへの行き方3/3】

牧場道路を右方向へ 大カエデがすぐにわかるはず

今日はゲートが開いていますが、通常、こちらのゲートは施錠されていて、地元車両以外は入れません。ゲートが締まっていても、人が行き来するだけのスペースがありますので、そこから入って、道なりではなく、草の生えた右の道へ進むと、右の画像のような光景がすぐに出てきますので、間違いなくたどり着けるはずです。

 

色付き始める

一の瀬大カエデはご覧のように全体的に赤く色づき始めています。

 

昨年の一の瀬大カエデ
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.22(2014/10/04〜05) F
今週の一の瀬大カエデ
昨年並みの色づき

昨年と比べると、部分的には違いはあるものの、ほぼ昨年と同じ色づきです。例年、一の瀬大カエデの見頃は10月20日前後です。

 

日があたらないとくすんだ状態 日が当たると冴えた発色に
=カエデの紅葉には日差しが必須=

カエデの紅葉には日差しが必須で、ご覧のとおり、日差しがないと赤黒くて冴えません。日差しの差しこむタイミングを待ちましょう。また、この時期、一の瀬大カエデ周辺に朝日が差し込むのは8時過ぎとなります。

 

【昨年の今ごろは?】

2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.22(2014/10/04〜05)

ノリクラの紅葉は、先週、全エリアで見頃・ピークを迎えて、近年まれに見る当たり年となりました。ただ、もう少し見頃の時期が続くかと思われたものの、大雪渓・位ヶ原の上部エリアのピークは1〜2日程度しか持たず、これほどまで短命だった紅葉も、近年まれに見る状況となってしまいました。

10月4日(土)は、朝一番は綺麗な青空が広がりました。10月に入って、県道乗鞍岳線の開門時間が1時間遅くなり、それにあわせてシャトルバスの始発便も7時となり、ご来光バスの運行もなくなりました。そのため、7時の始発便が一番最初のバスということもあり、今日はチケットを購入される方の列と、チケット購入後に並ぶバス乗り場の列が交差して入り乱れる状況。やはり、紅葉が見頃を迎えたという情報もあってお越しになった方々も増えたものと考えられます。朝一番の青空も次第に山麓から湧き上がる雲に包まれ、午後になると完全に曇り空。しかし、上部の大雪渓から望む山麓方面は位ヶ原付近まで重厚な雲海に包まれ、近くの鉢盛山の頂がかろうじて確認できるほどの分厚い見事なもので、遠くは八ヶ岳や南アルプスが雲海にぽっかり浮かぶ様子が見られました。また、今日も沿道を歩いて散策する方々が多く、秋の深まりを十二分に楽しみながらゆっくり歩む様子が夕方近くまでありました。

10月5日(日)は、6時前から雨が降り始めました。観光センター周辺では周りの山をも飲み込むほどの低い雲が垂れ込めています。ただ、畳平では視界が良好で、どうやら上部は雲海の上の模様。台風18号が接近中ということもあって、今日は人出がかなりまばらな状況。低く垂れ込めている雲は、三本滝ゲート付近から雲海の中に入り込み、位ヶ原山荘より上部は雲の上に到達します。森林限界を超えた先では、台風の影響からか、いつもと異なる南風が流れ込み、約20km離れた御嶽山の噴煙の匂いが感じられました。午後になると、天候はさらに悪化して、14時頃からはまとまった雨脚となり、大雪渓付近はほぼ完全に濃霧に包まれて、台風の影響が徐々に強まりながら今日一日が終わりました。

台風18号は10月6日(月)の朝に静岡県付近に上陸し、その後、台風が過ぎ去ったあと、夕方近くから冷たい空気が流れ込み、10月7日(火)早朝には、乗鞍岳の初雪が観測されました。昨年より10日早い観測で、一昨年と同日でした。観測時の畳平の天候は晴れ、気温マイナス7℃と冷え込み、1センチ程度の積雪が確認されました。また、道路の凍結も見られ、乗鞍スカイラインは昨日から続く雨量規制に加え、桔梗ヶ原付近の凍結により、13時20分まで通行止め。そして、長野県側の県道乗鞍岳線も大雪渓付近で凍結がみられて、三本滝〜県境までが通行止めとなり、10時30分に解除されました。

紅葉の状況は、先週の見事な紅葉は1〜2日程度で落葉が始まり、この週末は上部エリアではほぼ終了。中腹の摩利支天付近に見頃エリアが残っている程度です。山麓の乗鞍高原も紅葉が始まりましたが見頃といえるレベルではないため、今週は紅葉の端境期となってしまいました。次週末には乗鞍高原の紅葉も始まると考えられますので、それに期待したところ。一の瀬大カエデでも色付きが始まり、ほぼ例年並の進捗度合いです。

 

<編集後記>

「9月の降水量と紅葉の関係」

ノリクラ 雪渓カレンダーVol.18(2015/09/05〜06) <編集後記>で、2009年〜2014年までの累積降水量のグラフを掲載いたしました。

ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2015/09/05〜06) <編集後記>に掲載した8〜10月累積雨量

ここでは、降水量と紅葉の出来・不出来との関連を取り上げ、

《仮説》
・紅葉の良かった2009年、2012年、2014年は、9月の降水量が少ない
・紅葉の芳しくなかった2013年、2011年は、9月の降水量が多い

と仮説しましたが、9月上旬に掲載したこの時点では、今年は8月分の降水量しか掲載していませんでした。

 

今年の9月降水量を書き加える

さて、上記のグラフに今年の9月の降水量をデーターに加えるとこのようになります。今年は9月の降水量が多く、2011年とよく似た傾向を示していることがわかります。

今年の大雪渓・位ヶ原エリアの紅葉は、まずまずではありましたが、紅葉がピークに達する前に落葉が目立ち、辛口で申し上げると、当たり年ではなかった(ややはずれ)と思います。そのため、9月の降水量と紅葉の出来・不出来との間に、ある程度の相関があるのではないかと考えます。

ただ、今回は降水量を因子としてみましたが、日照量など別の因子が真の因子なのかもしれません。そのあたりももう少し見なければならいと思います。

 

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