【お知らせ】2017年7月9日(日)開催の第14回大会の速報はこちらをご覧ください。大会特集は7月下旬掲載予定です。

 

第13回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム

(2016/07/09〜10) @

 

 


 

マイカー規制実施の翌年、2004年からこの大会は始まり、今回は13回目を迎えました。ここ最近は「毎年、乗鞍スカイラインでやってるよね〜」と、各方面で認められるようになり、大会としての安定度が感じられるようになってきました。過去を振り返ると、実業団レースの併設(2006年)、コース延長(2009年)、乗鞍スカイライン車両通行止での大会実施(2014年)など、大会の成長が図られてきました。そして、今年は実業団レースの中止とチャンピオンクラス新設が大きな変更点で、この大会の成長の牽引役であった実業団に変わって、チャンピンクラスが今後の目玉となることは間違いないと思います。

大会前日は終日雨。でも、大会当日は晴れるとの予報もあり、受付にお越しになった選手の方々も天候の心配はあまりされていませんでした。そして、夜半には雨が収まり、青空の広がる夜明けを迎えました。雨量規制による通行止めとなっていた乗鞍スカイラインは、大会に合わせるかのように6時に通行止め解除され、競技は予定通りスタートし、乗鞍スカイラインらしい眺望ときれいな雲海の広がる絶景がゴールを目指す選手を迎える形でレースが繰り広げられました。

それでは、今年も大会の様子をお伝えしたいと思います。なお、過去の大会の様子は、ノリクラ ヒルクライム・マラソン大会関連(乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム) から、ご覧頂くことができます。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【7月9日(土)、大会前日の受付会場】
Page-2 : 【7月10日(日)、レース当日の朝】       【開会式】
Page-3 : 【間もなくレース開始】       【レース展開T、スタート〜平湯峠】
Page-4 : 【レース展開U、平湯峠〜ゴール】
Page-5 : 【いよいよゴールへ】
Page-6 : 【ゴール後のひととき】
Page-7 : 【表彰式】        <編集後記>

●参考資料●
(表) − 【7月9日(土)〜7月10日(日)の大会日程】 (Page-1)
(表) − 【7月10日(日)、クラス別スタート時刻】 (Page-1)
(表) − 【出場者数・完走率】   (Page-5)

●過去の大会●
第12回大会(2015/07/11〜12)
第11回大会(2014/07/12〜13)
第10回大会(2013/07/06〜07)
乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムINDEX(第9回以前)

 

 

 

 

【7月9日(土)、大会前日の受付会場】

大会会場 −殿下平総合交流ターミナル

こちらは大会会場の殿下平総合交流ターミナル(でんかだいら そうごうこうりゅう たーみなる)。当初はペンタピアスキー場としてオープンし、最近は乗鞍山麓の広大な森林地帯「五色ヶ原」へのツアー窓口となっています。

 

お車での会場進入経路(両方面ともに左折で会場入り) − 【地図拡大】

大会会場は、国道158号線をまたぐ形になっていて、初めてお越しの方は、どこから進入してよいのか迷ってしまいますが、国道下にアンダーパスがありますので、平湯・安房トンネル方面(乗鞍スカイライン方面)からお越しになった場合でも、左折してアンダーパスから駐車場に進入するようお願いいたします。

 

実行委員長の小島氏、藤田氏 − 二日間よろしくお願いいたします

まず最初に大会本部に立ち寄ってみると...実行委員長の小島氏、藤田氏が出迎えてくださいました。今日・明日の二日間、よろしくお願いいたします。

 

コース図 − 【地図拡大】
(コースレコード:59分35秒 第8回大会 森正選手)

レースは乗鞍スカイラインを
通行止めにして実施します

レースは標高1360mの殿下平総合交流ターミナルをスタートし、ここから1kmほど先の分岐点から旧国道の県道5号乗鞍公園線に入り、平湯峠から乗鞍スカイラインを進んで、標高2702mの畳平がゴールとなります。全長18.4km、標高差1342m、平均勾配7.2%のヒルクライムレースです。なお、コースレコードは、第8回大会(2011年)の森正選手が記録した59分35秒ですが、現在より400メートルほど長いコースでの開催でしたので、換算すると59分ジャスト程度になると思われます。ただし、第11回大会以降は新たにコースレコードを認定しているようです。

こちらのコース図は大会公式のコース図に難易度をくわえております。全体的には序盤の勾配がきつく、体力・経験値によって異なりますが、一般的には劇坂区間は3ヶ所あります。

<劇坂区間>
● 赤線@ −1km地点の分岐から平湯峠(4km地点)まで
● 赤線A − 4.4km地点の平湯峠から7.4km地点の夫婦松駐車場まで
● 赤線B − 12km地点から1〜2kmまで

@とAは序盤にありますので、ここをいかに辛抱して乗り切るかが、完走できるカギを握っているといえます。また、桔梗ヶ原に到達して最後の青線部分1km程度は、傾斜が緩くなり、高速で飛ばせるはずです(体力が残っていれば...)

 

【7月9日(土)〜7月10日(日)の大会日程】

  時刻 実施項目
7月9日(土) 12:00〜16:00 選手受付 <殿下平総合交流ターミナル>
7月10日(日) 6:00〜7:40 荷物受付 <殿下平総合交流ターミナル>
  6:00〜7:30 第2駐車場(ほおのき平駐車場)からシャトルバス運行
<男子C・D・E・F選手>
  7:50 応援バス発車 <殿下平総合交流ターミナル→畳平>
  7:20 開会式 <殿下平総合交流ターミナル>
  8:15〜 スタート <殿下平総合交流ターミナル> → 参照 : クラス別スタート時刻(下表)
  10:00 足切り時間 <夫婦松>
    自転車先導にて下山開始(夫婦松駐車場で約10分間休憩)
  11:10 競技終了 <畳平>
  下山後 計測チップ回収 <殿下平総合交流ターミナル>
  12:30 表彰式<殿下平総合交流ターミナル>

レース前日の7月9日(土)、及び、レース当日の7月10日(日)の日程はご覧のとおりです。

【7月10日(日)、クラス別スタート時刻】

時刻

カテゴリー

エントリー人数

指定駐車場
8:15 【ROAD】チャンピオン(年齢・性別不問) 14名 殿下平
8:18 【ROAD】男子A(中学生・高校生)
【ROAD】男子B(22歳以下 ※中高生は除く)
46名
42名
<計 88名>
8:21 【ROAD】男子C(23〜29歳) 83名 朴の木
8:24 【ROAD】男子D(30〜34歳) 96名
8:27 【ROAD】男子E(35〜39歳) 112名
8:30 【ROAD】男子F(40〜44歳) 129名
8:33 【ROAD】男子G(45〜49歳) 139名
8:36 【ROAD】男子H(50〜59歳) 160名 殿下平
8:39 【ROAD】男子I(60歳以上)
【ROAD】フェミニン(女性、年齢区分なし)
【MTB】MTBクラス(性別、年齢区分なし)
 招待選手(森本誠選手)
54名
31名
14名
1名
<計 100名>
    合計 921名

こちらがクラス別のスタート時刻です。

【昨年との変更点について】 実業団がなくなり、チャンピオンクラスが新たに新設されたことに伴うもので、@実業団E1・E2廃止(8時15分)→チャンピオンクラス新設(8時15分スタート)、A実業団E3・F廃止(8時18分スタート)→男子A・B時間変更(8時26分→18分) の2点が主だったところです。また、男子A・Bが繰り上がったのに合わせて、他のカテゴリーもスタート時刻が変更となっています。

【出場者数について】 昨年の1048名に対して、920名(プラス 森本誠 招待選手)で、実業団がなくなったことによって、これまで、増加の一途を示していた出場者数が初めて減少してしまいました。ただし、昨年の実業団を除いた一般選手数は850名でしたので、一般選手の増加は続いていています。また、多くの大会で出場資格が高校生以上となっているところ、本大会は中学生以上となっている点は、若い選手の出場機会に一役を担っていると考えられます。

【指定駐車場】 大会会場の殿下平総合交流ターミナルは駐車場収容台数の関係から、大会当日の駐車場がカテゴリーごとに指定されています。「殿下平」に指定されたカテゴリーの選手は会場併設の駐車場を利用しますが、「朴の木」に指定されたカテゴリーの選手は会場より3km山麓のほおのき平スキー場の駐車場を利用することになります。なお、会場にはシャトルバスにて自転車と一緒に来場となります。

 

受付テント ゼッケン・計測タグを受け取る

12時より、選手受付が始まります。代理での受け付けも可能で、基本的に大会当日の受付は実施しておりません。(やむを得ない事情のある場合は、事前に大会本部に連絡することとなっております。)

各選手には「車検合格証明書」が事前に郵送されていて、事前に自転車店等で車両点検を行ってもらい、参加証に車検済の押印がされたものを受付に提示します。車検済の証明がない参加証は受付できません。(→車検を受けてこなかった場合

参加証と引き換えに、ゼッケン・計測タグなどが手渡されます。

 

計測タグの取り付け方 計測タグの動作チェック

計測タグは受け取った際、必ず動作チェックを行ってください。受付横の緑のマットを通過すると動作音がします。また、計測タグはフロントフォークに固定します。誤作動防止のため、サイクルコンピューターのセンサーとは反対側のフォークに計測タグは取り付けます。

 

参加証引換 今年のTシャツはこんな感じ

そして、申込時に参加賞のTシャツを希望された方は、向かいにあるTシャツ受取所にて受領してください。ちなみに今年のデザインはこんな感じ...「坂」が強調されてますね〜(これは背中)。

 

検車場(有料3000円)

【車検を受けてこなかった場合】 先ほど、自転車店で事前に車検を受ける旨をお伝えしましたが、有料(3000円)で、車検を受けることも可能です。

 

昨年はノリクラヒルクライム30回 30回目は積雪マイナス5℃でした(10月末のこと)

そんな中、どこかでお見かけした...昨年の10月下旬、最後のヒルクライムにお越しになったときにお会いしました。最後の30回目は冬季閉鎖前日の10月31日。この時は、積雪のため、お昼前まで通行止めで、30回達成が危ぶまれましたが、晴天に恵まれて、日中の日差しでなんとか融雪して登ることができたとのこと。ただ、この日は気温マイナス5℃の極寒で「どうしてそこまでして登るの??」と、思ってしまうもの...

ただ、この疑問・質問は愚の骨頂...だって、ヒルクライム自体がそういうもので、そこに取りつかれてしまった人たちが、今日、ここにお集まりになっているわけですから...

 

大半が問題ないものの、中には整備が必要なものも

持ち込まれる自転車の多くは、ほとんど問題ないものばかりですが、中には整備・手入れの必要な自転車も散見されます。フロントフォークのガタツキに対応するため、スペーサーを追加する様子や、ブレーキワイヤーの交換まで行われていて、日常的に自転車の点検を行っていれば、気が付くものが多く、ご自身の安全走行のためにも、大会参加にかかわらず、各自で日常点検ができることが必要ではないかと感じられました。

 

高速バスを利用して平湯温泉から自走 これから宿まで自走です

大きなザックを背負って輪行の途中で、ふらっと立ち寄った...いや!違います。大会の受付にお越しになった選手の一人です。今日は平湯温泉まで高速バスでお越しになり、そこから平湯峠(トンネル)を超えて会場入り。大半の選手がマイカーでお越しになる中、輪行での参加は珍しく、「大きな荷物を背負って大変ですね〜」と、お聴きすると、「各地の大会でも輪行で参加しているんですが、輪行ってそんなに珍しいですか??」と、逆に聞かれてしまいました...この後、さらに約10kmの道のりを経て宿に入られるとのこと...

 

応援バス(当日受付、往復2000円) 応援があるとやっぱりテンションが違います

こちらは明日レースの応援バスの申込み。予約の必要はなく、当日、こちらにお越しになって申し込み頂きます。定員は80名(バス2台)ですので、確実に乗車されたい場合は、お早目にお越しになったほうがよいでしょう。

こちらのお二人は2回目の参加。レインウェアの方が明日選手として参加されその応援とのこと。「前回はいいお天気でよかったです。今年もどうかなぁ〜と思って...登るのは得意じゃないけど、ヒルクライムは好きかな...応援があるとやっぱりテンションが違いますから。」

 

今回も友人をだまして連れてくる 「ほぼ平坦って聞いたんですが..(笑)」

毎年、友人・知人を「全然楽勝だから..」と騙して連れてくる右の方。ご本人は「もちろん入賞狙いですよ!」と、自信満々ですが、連れてこられた方は、「ほぼまっ平って聞かされてるんですが...(笑) 自信は全くないです〜〜登りは全然弱いんですよ。」と、今回も相当騙して連れてこられた模様...

「来年ももっとたくさんの人を連れてきたいと思います。」と、今から画策を練っている模様。でも、このようにたくさんの方に声をかけてお越しいただく方が増えることが大会全体を盛り上げる草の根運動につながっているのだと思います。

 

各地を転戦して日程的にここにした 坂好きなんですよ〜

「明日のスタートってどこですか?」と、おっしゃるこちらの方々。「今回初めての参加です。伊吹山・栂池と転戦して、次はどこにしようかと日程的に考えたら、ここになったというわけ...試走はできないから、とりあえず平湯峠まで車で行ってみようか〜」と、会場を後にされました。

ちょうど今はロードレース・ヒルクライムのシーズンで、各地で毎週のように大会が実施されています。本大会もかつては他の大会と重ならないように、6月に実施してみたり、日程が前後しておりましたが、最近は7月第2日曜日に固定され、これも回を重ねてきた結果でしょう。毎年出場する選手にとっては、日程の変更はシーズン全体のスケジュールに影響します。

そして、右の方々は、何度も出場する選手はやっぱりヒルクライムそのものがお好きな模様...「坂好きなんですよ〜。去年より一つでも順位上げたいと思っています。」と、この雨に負けない笑顔で答えてくれます。

 

大会パンフレット − ライバル選手をチェック 最初はみんな平湯峠でヒィーヒィー言ってましたよ!

アンダーパスで雨宿りしながら、大会パンフレットを眺めているこちらの方々。「(出場する)メンツを確かめているんですよ〜〜。優勝候補がいないかどうか...(笑) 。」

第1回大会から全て出場の皆勤賞。「第1回の時はほおのき集合で、平湯峠にバスで移動した記憶がありますよ。第6回からスタートが平湯峠から現在の殿下平に変更されましたが平湯峠までが大変!昨年までと違って地元の自転車部の高校生もヒィーヒィー言ってって、平湯峠でほとんど死んでましたから〜。その辛さは今でも変わりありませんね...今年は実業団がなくなったので、人数が減るかと思ったけどそうでもなかったんですね。」

少し話がそれますが、乗鞍岳への入込数は、マイカー規制初年度の平成15年の23万人から年々減少し、昨年は12万人と過去最低となってしまいました。しかし、全体の入れ込み数が激減する中、自転車入れ込み数は逆に急増していて、今年は前年比166%増の7227名でした。入込数全体の割合からすればわずかな数字ですが、166%という急増ぶりには目を見張るものがあります。

つまり、乗鞍スカイラインを登る自転車の方が急激に増えているということで、これが一般選手増加につながっているものだと思われます。

 

スポンサーブース

駐車場の一角にはスポンサーブースがあって、自転車の展示・試走などが行われています。

 

特別協賛のGOKISO(近藤機械製作所)ブース 招待選手の森本 誠選手

その一角には特別協賛のGOKISO(近藤機械製作所)のブース。そして、今回も招待選手として参加の森本 誠選手。

「今日は(天候が)いまいちですが、明日は最後尾から走らせてもらえるということで、天気も予報通りに晴れればいいですね。この大会、もっとたくさん人が来てもいいと思うですよ。他の大会だと7000〜8000人も来ますから...
チャンピオンクラスが14名とはちょっと寂しい感じがしますが、やはり、注目は最近好調の矢部さん(矢部周作選手)かな...どのあたりで出てくるか...最初の2km、いや1kmかな〜」 と、強豪選手の分析も鋭い!

森本選手ご自身については、「いつもシーズン序盤は調子を合わせていくことがほんとにだめですが、今年はシーズン序盤から調子を上げてくることができ、6月のMt.富士ヒルクライムで優勝できました。この時期にこのように調子が良いのは2010年以来ですね。」とのこと。

2010年といえば、8月に長野県側のノリクラで開催される全日本マウンテンサイクリングin乗鞍において、森本選手が55分08秒というコースレコードを樹立されていて、この記録は現在も破られていません。

 

明日は晴れてくれるか...

今日は本当に雨がよく降ります。梅雨末期のような強弱を繰り返していて、乗鞍スカイラインは24時間雨量規制のため、夕方17時に通行止めとなってしまいました。ここまま夜中も降り続くと、どんなに天候が回復しても、雨量規制解除が遅れるため、レース開催に影響が出かねません。

さて、明日は予報通り晴れてくれるか...問題なくレースが開催できるか...

 

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