ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.6(2006/06/18) H
【雪渓上部】
雪渓上部全景 | 雪渓上部右側 |
雪渓下部と同様、雪渓上部右側のクレパスも長さはほとんど変わりありません。ただ、周辺の細かなクレパスがだいぶ目立つようになってきました。
開口幅 1.5メートル以上 |
開口幅は広がり具合は小さくなってきましたが、1.5メートル以上に成長しています。
雪渓上部右側は、ご覧のようにほぼクレパスに覆われています。7月に入り、本格的な夏スキーシーズンを向かえ、多くの方が訪れると思いますが、このエリアでは滑走がかなり制限されると思います。
もうすぐ7月になり、長野県側のシャトルバスの運行が開始されると、ノリクラは本格的な夏スキーシーズンを迎えます。このところ、「初めてノリクラに行きたいけど、どんな装備でどうやっていけばよいかわからない」という方からのメールをいただきます。ちょっとしたポイントを明記いたしますので、ご参考ください。また、大雪渓までのアクセスについては、乗鞍岳へのアクセス(乗鞍大雪渓WebSiteの歩き方) をご参照ください。
【気候】
大雪渓は標高が2600〜2800メートルあり、空気は平地の3分の2しかないといわれています。気温は20℃前後ですが、日差しが強いため、日焼け対策と、帽子、手袋、長袖のスタイルが必須です。また、喉の渇きがなくても、定期的な水分補給をしないと、翌日の疲労度に影響を及ぼします。
【装備】
基本的にはスキーという感覚よりも、夏山登山に出かける感覚で装備を用意されたらイメージがつくと思います。夏山ですので、天候の急変はつきものと考え、合羽は必須アイテムです。そのほか水分(1リットル以上は必要)・食料・防寒用の衣類・タオル類・医薬品類・携帯電話などは必要でしょう。
大雪渓では雨が降り出しても雨宿りする場所がありません。シャトルバスも1時間に1便ですので、その対策のためにも合羽は必要と考えます。また、ザックをぬらさないためのザックカバーもそろえておくと良いでしょう。
【留意点】
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無理をしないこと
とにかく無理をしないこと。空気が薄いので、慣れないと少し動くだけで、心臓がはちきれそうになるほど辛い思いをすると思います。最初は半日だけにして、午後は山麓の散策に切り替えるなど、スキーだけでなく、ノリクラ全体を楽しんでください。
A 自然保護に留意すること
また、乗鞍大雪渓周辺は、国立公園の中でもっとも規制の厳しい「特別保護地区」に指定されています。貴重な自然環境の上で滑走しているという感覚を持つことが必要です。雪解けが進むと高山植物が出てきます、岩場の隙間にも自生していますので、足元に十分注意し、荷物を置くときや腰を下ろすときにも注意してください。また、硫安などの薬剤は高山植物への生育に影響を及ぼしますので、絶対に使用しないようお願いいたします。
尚、不明な点がございましたら、メール下さればご回答いたします。どうぞお気軽にお問い合わせください。
( E-mail : WebMaster@norikura.org
)
【昨年の今ごろは?】
昨年と今年とでは積雪量に違いがあるものの、雪解けのスピードが少しずつ早くなってきている点や、高山植物の芽吹き・開花の様子など、同じような推移をしていることが良くわかります。
したがって、今年も、シーズン初めは雪が多くても、中盤から後半になると、結局、例年とあまり変わらないということになるのかもしれませんね。
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